車のメンテナンスNG習慣5選|元整備士が見た「逆効果」の実例

タイヤの空気圧を点検している様子(車のメンテナンスNG習慣の記事アイキャッチ) Uncategorized

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タイヤの空気は多めに入れておく。ワイパーはまだ動くから使い続ける。車を大事にしているつもりの習慣が、実は車を傷めていることがあります。

私はトヨタのディーラーで7年間整備士をしていました。現場で何台も見てきた結論を先にお伝えします。車を傷める習慣の多くは「サボり」ではなく「良かれと思ってやったこと」です

この記事では、現場で実際に見たNG習慣を5つ、正しいやり方とセットで解説します。

NG習慣1:タイヤの空気圧を多めに入れる

「空気は抜けるものだから、多めに入れておけば安心」。お客様からよく聞いた考え方ですが、これはNGです。

空気圧が高すぎると、タイヤの真ん中だけがすり減る「偏摩耗(へんまもう)」の原因になります。接地面が中央に集中するためで、両端の溝が残っていても交換が必要になり、タイヤの寿命を縮めます。乗り心地も硬くなり、段差の突き上げが強くなります。詳しくはJAFの空気圧解説にもまとまっています。

正解は、運転席ドアを開けたところに貼ってあるラベルの指定空気圧に合わせること。入れるとしても指定値の1割増しまでが目安です。

NG習慣2:ワイパーゴムを切れたまま使い続ける

「まだ拭けるから」とゴムが切れたワイパーを使い続けるのは、5つの中で一番損をするNG習慣です。

ゴムが切れると、その下の金属部分がフロントガラスに直接当たります。私は現場で、ワイパーの金属でガラスに傷が入ってしまったお客様の車を実際に見ています。ゴムは数百円の部品ですが、フロントガラスの交換になれば数万円から十数万円。数百円をケチって数万円払う、典型的なパターンです。

ワイパーゴム交換は数百円、放置してフロントガラス交換になると数万円〜十数万円という費用比較の図解

拭きスジが残る・ビビリ音がする・ゴムの端が裂けている。どれか1つでも当てはまったら交換時期です。交換は工具なしで数分でできます。手順はワイパー・ウォッシャー液交換の記事で解説しています。

ついでにガラスのケアをひとつ。私が車を買って真っ先に用意した必需品が、ガラスの撥水剤です。雨の日の視界がまったく変わるので、ワイパーゴムの交換とセットでおすすめします。

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NG習慣3:異音がしても「様子を見る」

変な音がするけれど、走れるからそのまま。これも現場でよく見たパターンです。

整備士時代、ハブベアリング(タイヤの回転を支える部品)が完全に壊れ、鉄粉まみれの状態でものすごい音を立てながら自走してきた車を見たことがあります。本来はレッカーで運んでほしいレベルでした。異音は車からの故障予告です。小さな不具合のうちに直せば安く済むものが、放置すると大きな故障に育ちます

音の種類ごとの原因は車の異音の原因を音別に解説した記事にまとめています。「いつから・どんな音・どんな時に鳴るか」をメモしてお店に伝えると、診断がぐっと早くなります。

NG習慣4:オイル交換の「先延ばし」と「やりすぎ」

オイル交換は、先延ばしする人と、逆に頻繁にやりすぎる人の両方がいます。どちらも見直しどころです。

先延ばしはエンジン内部を傷め、最悪は高額修理につながります。一方で、レースをするわけではない一般ユーザーが極端に短い間隔で交換しても、効果は正直感じられませんでした。メーカー推奨の範囲で交換していれば十分です。お金は「早すぎる交換」ではなく、ワイパーやタイヤなど別のメンテに回す方が車のためになります。

NG習慣5:水をかけずに、いきなり拭く洗車

ボディにホコリが乗ったとき、シートやタオルでサッと拭いていませんか。砂やホコリを引きずって、塗装に細かい傷(拭き傷)をつける典型的なNGです。洗車は「まず水で砂を流す」が鉄則。拭き上げをサボって水滴を残すと、ウォータースポット(水アカ跡)の原因にもなります

正しい手順とNG例は洗車で傷をつけない方法の記事で詳しく解説しているので、そちらをどうぞ。

よくある質問

空気圧はどのくらいの頻度で見ればいいですか?

月に1回、または給油のついでに見るのがおすすめです。ガソリンスタンドの空気入れは無料で使えるところが多く、店員さんに聞けば使い方も教えてもらえます。

オイル交換は自分でやれば節約になりますか?

作業自体はできても、廃油の処分が手間なので、私はお店に頼む方をおすすめしています。実は私自身、整備士になる前のガソリンスタンドのバイト時代に、エンジンオイルとオートマオイル(ATF)を抜き間違えた失敗があります。ドレンボルト(オイルを抜くネジ)の位置は車の下から見ると紛らわしいのです。プロの卵でも間違えるのですから、DIYでやるなら必ず整備書などで位置を確認してください。

NG習慣かどうか、自分で判断できないときは?

迷ったら点検やオイル交換のついでにお店で聞くのが確実です。「これって大丈夫ですか?」という質問を嫌がる整備士はいません。むしろ壊れる前に相談してもらえる方が、直す側もありがたいのです。

まとめ:頑張るより「正しく手を抜く」

今回の5つに共通するのは、車のためを思った行動が、やり方を少し間違えると逆効果になるということです。空気圧は指定値どおり、ワイパーゴムは切れる前に交換、異音は早めに相談、オイルは推奨範囲で、洗車はまず水から。

まずは今日、運転席ドアを開けて空気圧のラベルを見てみてください。自分の車の指定値を知ることが、正しいメンテの第一歩です。

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