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バックしようとしたら、前方の画面が真っ青。スタートボタンを押しても、一度でエンジンがかからない。段差を越えるたびに、足まわりがギシギシ鳴る。
ライズに乗っていて、このどれかに心当たりがあるなら読んでください。3つとも、私がディーラーで何度も直した定番の不具合です。そして3つとも、条件が合えばお金をかけずに直せます。
とくにフロントカメラの方は、期間も走行距離も問われません。いま何年目でも、何万km走っていても対象になります。知らずに実費で払ってしまう方が多いので、順番に説明します。
1.画面が真っ青・真っ黒になる(フロントカメラ)
パノラミックビューモニターで前方を映したとき、映像が出ずに真っ青や真っ黒になる症状です。私が現場にいたころ、ライズのフロントカメラは本当によく交換しました。
原因はカメラの端子の摩耗です。急発進や、道路の白線の上にある連続した段差などを頻繁に走ると、カメラに強い振動が加わり続けます。それで端子がすり減り、電気の通りが不安定になる。トヨタはそう説明しています。
無料修理の内容
| 期間 | |
|---|---|
| もともとの保証 | 新車登録から3年、または6万km以内 |
| 無料修理の対応期間 | 期間・走行距離を問わない(無料は1回のみ) |
令和7年3月に発表されたもので、トヨタ公式のページに掲載されています。対象は令和元年10月から令和6年10月に作られたライズです。
期限がないというのは、かなり珍しい対応です。「もう5年も経ったから無理だろう」とあきらめる必要はありません。症状が出ているなら、それだけで相談する価値があります。
点検した結果この症状に当てはまれば、フロントカメラを無料で交換してもらえます。ただし無料は1回だけなので、そこは覚えておいてください。
ロッキーに乗っている方へ
ライズとダイハツのロッキーは、中身が同じ車です。ダイハツも令和7年3月に、同じ内容の無償修理を出しています。ロッキーで同じ症状が出ているなら、ダイハツの販売店で相談してください。
2.一度でエンジンがかからない(プッシュスタートスイッチ)
スタートボタンを押しても反応が鈍い。かからないのでもう一度押すと、今度はかかる。この「2回目でかかる」がポイントです。
原因はスイッチの中の接点です。スイッチに流れる電流の設定が高いことが引き金になります。車内の空気に含まれるシリコーンの濃度によっては、接点にシリカという電気を通さない物質ができてしまう。それで接触が悪くなります。
症状としては、こう出ます。
- スタートボタンを押しても一度でかからない(もう一度押すとかかる)
- インフォメーションディスプレイに故障の表示が出る
- メーターの中のキーフリー警告灯が点く
これはサービスキャンペーンとして、令和6年7月19日から無料修理の対象になっています。対象は令和元年10月から令和3年4月に作られたライズです。ルーミーも対象に入っています。
対応はスイッチごと対策品に交換です。「バッテリーが弱ってるのかな」で片付けている方がいますが、年式が当てはまるなら、まずこちらを疑ってください。エンジンがかからないときの切り分けはエンジンがかからない原因の記事にまとめています。
3.段差でギシギシ鳴る(スタビライザーのブッシュ)
段差を越えたときに、足まわりから「ギシギシ」と鳴る症状です。
原因はスタビライザーというバーを支えているゴムの部品(ブッシュ)です。ここが劣化すると、金属とゴムがこすれて音が出ます。ライズではこの部品が改良されていて、品番が変わっています。つまりメーカー側も、初期の部品に問題があったと認識しているということです。
ここで大事なのが、車がまだ新しいかどうかです。私が現場にいたころは、新車登録から5年、または10万km以内であれば、保証の範囲で対策品に交換していました。トヨタの特別保証がこの期間です。
つまり年式が新しければ、無料で直る可能性があります。ライズは令和元年(2019年)10月からの車なので、初期のものはもう5年を過ぎていますが、後期のものならまだ範囲に入ります。
ただし注意してください。これはフロントカメラやプッシュスタートスイッチのような、公式に発表された無料修理ではありません。通常の新車保証の枠内での対応です。対象になるかどうかは、車種・年式・傷み方で変わります。
販売店には「段差でギシギシ鳴る。スタビのブッシュではないか」と具体的に伝えてください。あわせて車検証の初度登録年月と走行距離を伝えると、保証が使えるかその場で判断してもらえます。
足まわりの音は原因が分かれます。音の種類ごとの見分け方は車の異音の原因を音別に解説した記事をご覧ください。
「リコール」と「サービスキャンペーン」は別物です
ここを知っておくと、今後も自分で判断できるようになります。車の無料修理には3種類あります。
| 種類 | どういうものか | 案内は来る? |
|---|---|---|
| リコール | 安全の基準に合わない可能性があり、国に届け出て行うもの | ハガキで届く |
| 改善対策 | 基準には合っているが、安全上そのままにできないもの | ハガキで届く |
| サービスキャンペーン | メーカーが自主的に行う無料修理 | 届かないことがある |
問題はサービスキャンペーンです。メーカーの自主的な取り組みなので、一斉にハガキが届くとは限りません。今回のプッシュスタートスイッチも、フロントカメラの修理も、この種類です。
つまり「うちには何も来ていないから対象じゃない」は間違いということです。症状が出ているなら、自分から言ってください。現場にいたころ、保証や無料修理の対象だとお伝えして、とても感謝されたことが何度もありました。裏を返せば、知らないまま払うところだった方がそれだけ多かったということです。
自分の車が対象か調べる方法
いちばん確実なのは、トヨタのリコール等情報対象車両検索を使うことです。車検証の車台番号を入れると、その車が対象かどうか出てきます。
車台番号は車検証の上のほうに書かれています。「A200A-00□□□□□」のような形です。
調べるのが面倒なら、販売店に電話しても構いません。伝えるのは次の3つで足ります。
- 車検証の車台番号
- 初度登録年月
- いま出ている症状(「前方の画面が真っ青になる」など、見えているままで大丈夫です)
よくある質問
中古で買ったライズでも対象になりますか
なります。無料修理は車についているもので、買った人が誰かは関係ありません。中古で買った方こそ、前のオーナーが対応していない可能性があります。確認する意味は大きいです。
症状が出ていなくても交換してもらえますか
できません。どちらも「その症状が出た場合に無料で修理する」という決まりです。点検して該当することが確認できて、はじめて交換になります。
他の店で修理してしまいました。お金は戻りますか
ケースによります。修理の明細を持って販売店に相談してください。判断はメーカーと販売店になるので、ここで「戻ります」とは言えません。ただ、相談しないと可能性はゼロです。
ディーラー以外でも直せますか
修理自体はできます。ただし無料修理はトヨタの販売店(ロッキーならダイハツの販売店)でしか受けられません。対象かもしれない症状なら、まず販売店に行ってください。
まとめ
ライズで多い不具合は3つです。
- フロントカメラ:画面が真っ青・真っ黒になる。期間・距離を問わず無料(1回のみ)
- プッシュスタートスイッチ:一度でかからず、2回目でかかる。サービスキャンペーンで無料
- スタビライザーのブッシュ:段差でギシギシ鳴る。改良品があり、登録から5年・10万km以内なら保証で直る可能性
今日できることを1つ挙げるなら、車検証を出して車台番号を確認することです。そのうえで、思い当たる症状があれば販売店に電話してください。
とくにフロントカメラは期限がありません。「もう古いから」とあきらめている方が一番損をしています。


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